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白州次郎 第三回 [白州次郎]

 五月病をひきずったままいきなり梅雨に突入してさらに体調が悪化してしまいました。

 夏はいつものことですが低血圧です。 それが今年はとくにひどくて上が80前後しかありません。 血圧を測ってくれた相方にも「お前はもう死んでいる」と言われるし、とにかく何をやっても疲れやすいしだるいしノロいしで低空飛行の毎日でなかなか調子が戻りません(涙)

 そんなわけで、また随分間が開いてしまいましたが、白州次郎 第三回の感想絵をやっとお届けします。

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 今回は、憲法改正からサンフランシスコ講和条約までのいわゆる戦後の米軍占領下の苦難の時代が舞台。 次郎さんの戦いはさらに激しさを極めます。 ときにラスプーチンとまで呼ばれ憎まれ役になりながら日本の復興のため奮闘し続ける姿は、以前の凛々しさカッコよさより、アンチヒーローに見られるような暗い影と深い哀愁を帯びているように見えました。 本当に白州次郎、この時期が人生で一番つらかったのではないでしょうか。

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 吉田の要請を受け再び中央の舞台で活躍する次郎さん。 お馴染み記者連の襲撃に対して、よりいっそう動じない氷のように冷徹なオーラを発していました。

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 こちらは、広畑製鉄所買収の件で水を指されたときの次郎さん。 立ち去る吉田の背中を見つめる暗鬱とした目が印象的でした。 

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 只見川電力開発について証人喚問を受ける次郎さん。 皮肉たっぷりの受け答えや悪役然とした表情もどこか苦々しさとかなしさがにじみ出ていました。

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 非難をこめて「貴方は何者ですか?」と問う記者に対して「何者でもない。 自分自身の良心、プリンシプルによって生きるだけだ。 人は幼稚な正義感と言うだろうが、これにふれるものはみな吹っ飛ばしてやる」と憎まれ口をたたく次郎さん。

 選ばれた人間の傲慢さだと責める相手に対して、戦死した友人について語り、 「死んだ人たちのために、生き残った人間は何倍も熱心に生きなければならない」と心の内をさらけ出します。

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 「生き残った俺は肥やしになろうと思った」「肥やしに出来ることは金儲けくらいだがね」

 すすんで穢れ役となって生きるせつなさに胸が打たれます。

 
 そして、サンフランシスコ講和条約が間近に迫った日

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 アメリカに一緒に行こうと誘う吉田首相に対して「晴れ舞台は、俺には似合わない。 穢れすぎちまったからな」と言う次郎さん。

 それにたいして「そんなことを言わずに、奥方と一緒に来い。命令だ」と明るくこたえる吉田首相のあたたかさ。

 彼の次郎にたいする信頼の深さ、この二人の絆の強さは、最後の別れのシーンでもしみじみ描かれていましたね。 彼のことを「親父」と呼んでいた次郎さんでしたが、本当の父親に似ていると思っていたとは、そしてそれを別れのときに言うとは・・・ホント次郎さんったら、なんて親父殺し☆と思いました(笑) 思わずこっちの胸まできゅんときてしまったじゃないですか~


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 そして、演説を聞く次郎さんの姿も胸にぐっときましたね。 6年の長きにわたる占領の時代・・・その終わりを告げる吉田の声。 ひとりグラスを傾けながら聞き入っていると、知らず知らずのうちに目頭があつくなって男泣きしてしまった次郎さん。 本当戦後復興はこれからなのだけど、やっとひとくぎり、やっとここから出発することができるという感慨無量のシーンでした。



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 「ときが人のたましいとかたちを育てる」

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 「いい味でているじゃない」

 一緒に過ごす時間は決して多くはなかったのに、次郎さんのことはだれよりもよくわかっていた。 そんな正子さんの次郎さんをからかうような愛情あふれるまなざしがとてもチャーミングでした。 

 「よしてくれ」と照れながら、どこか嬉しそうに微笑む次郎さんの表情。 戦い続きの厳しい日々に束の間の安らぎのあたえてくれた正子さん。 本当に、彼女は次郎さんにとってかけがえのない存在だったと思います。

 

 最後に、彼女が思い出を胸に描きながら読み上げた『西行』のことばには、胸が熱くなりました。


 強いかと思えば女のように涙もろく 人恋しい思いに耐えかねるといったふうで

 全く矛盾だらけでつかみどころがない

 西行を複雑な人間と人はいう 彼自身としてはごく単純なことで

 心のままに自由に行動しようとしていたにすぎない

 苦いこころの持ち主ゆえに 実生活のうえでは単純に素直に生きようとし

 我が身にふりかかる罪や穢れを避けようとしなかった

 彼はあくまで行動の人だった 出家はしても武士のたましいを持ちつづけた」


 それは、西行のたましいと姿が次郎さんに重ねられひとつになった瞬間でした。

 うつりゆく時代の流れのなか、彼女はついに永遠に変わることのないもの

 かけがえのない大切なたましいとかたちを見出したのですね。
 
 本当、強く、雄雄しいかと思えば、実は繊細で優しく、知的でスマートかと思うと、実は人一倍生き方が不器用だった次郎さん・・・

 このドラマは、本当、正子さんという愛情に満ちた人の目がとらえた白州次郎というひとりの人間のたましいの物語だった そう思わせてくれた素敵なラストシーンでした。

 いや~伊勢谷次郎と中谷正子は本当に素敵なコンビでしたvv

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 長々と続く感想とも言えない拙い感想&絵にお付き合いいただきありがとうございました(大汗) 

 『白州次郎』は本放送(2009年)のときから数えると何度も見る機会があったのになかなか触れる機会がなくて、二年後の今、ようやく第三回の終わりまで感想が書(描)けたのかと思うと感無量です。 これも去年、同じ大友さんがディレクターの『龍馬伝』が放映されて伊勢谷高杉に夢中になったおかげですね☆ 

 そう言えば感想を書いている間に、映像特典がどうしても見たくなって、ア〇ゾンで安くなっているのをいいことに、ついに決心してブルーレイのディスクを手に入れました。 

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 未公開シーン集よかったですよ~♪ 正子さんにプロポーズした後、義父の樺山伯爵の元を訪ねた次郎さんとか、ケンブリッジの若き青春時代、ロビンといちゃい・・・もとい仲良くお互いの写真を撮りっこする次郎さんとか・・・白州次郎が連続ドラマだったらきっと入っていたと思えるような楽しくて素敵なシーンばかりでした。 その他、こだわりの美しい映像の秘密を明かすメイキング、主役二人の密着インタビューもたっぷり充実していますので、もしレンタルなどで見る機会があったら、ぜひ映像特典をお見逃しなく☆ とNHKのまわしものかというような宣伝ぶり(笑)

 と言いつつ、特典映像とは全く関係がないはみ出しイラストも載せてしまいました。 朝帰りの正子さんとすれ違ったときの次郎さん、ホント幸せそうな素敵な笑顔でしたのでvv
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白州次郎 第二回 [白州次郎]

 本当はもっと早くアップするつもりが、連休中薬切れで花粉症が悪化してぐずぐずしているうちに、すっかり間が開いてしまいました。 

 そんなわけで、激動の時代に常に強い意志をもって戦い続けてきた次郎さんの物語、第二回「1945年のクリスマス」の感想を、ようやくお届けします。

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 前回、第二の故郷英国にまで渡り開戦を止めようと奔走した次郎さんでしたが、願いは虚しくも挫折して第二次大戦は勃発。 帰国後、まだ人々が開戦の熱に浮かされるさなか、いち早く東京の近郊に疎開することを決意します。 

 今回は冒頭から、その都会の喧騒から離れた田舎の別天地でお百姓さんになった次郎さんの姿が描かれます。  

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 武相荘に居を構え、目に染みるような緑を背景に畑仕事に精を出す次郎さん。 彼が土と親しむ場面は、本当に生き生きしていて心が和みました。

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 笑う次郎さん。 快活な笑顔が太陽のように明るくまぶしくて、また風のように爽やかです。

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 次郎さんの農業の先生だった青年と一緒に。 獲れたての大根のくらべっこも微笑ましかったですね。

 こうした、都会にいたときとは全く違う太陽の下で生き生き呼吸する姿を見ていると、田舎での生活、自然の中で作物を植え育てるという生活が、どれだけ次郎さんの心の糧となり彼を生かす原動力になったかがよくわかります。

 しかし、厳しい戦時下、この平穏な日々がいつまでも続くわけもなく、間もなく、次郎さんとお友達の元に赤紙が届きます。

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 能面を付け「私がどんな気持ちでいるかわかる?」と尋ねる正子さん。

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 まるで、闇に浮かぶうつし身に向かって語りかけるように「泣きたい? 笑いたい?・・・どこかに逃げ出したい・・・?」と呟く次郎さん。 彼の心の揺れが映し出されているかのような印象的な場面でした。

 その後、決意を固めた次郎さんは知人の辰巳氏を訪ね、徴兵免除を願い出て激しい非難を受けます。

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 ひるむことなく「この戦争に兵隊として関わることは僕に与えられた本文ではありません」と強く言い切る次郎さん。 痛いほどまっすぐなまなざしが心に焼き付けられます。

 切ない場面ばかりですがもうひとつ。

 雨に濡れた田んぼの畦道で、お友達の野辺送りの葬列に出会ったときの次郎さんです。

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 友人の死を告げられて、言葉もなくただ目を伏せ悲しみのうちに立ち尽くします。

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 まるで天も涙を流しているかのように、降りしきる雨が彼の周りを静かに包み込んでいました。

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 そんな悲しみの心をひきずりながら帰宅した彼を待ち受けていたのは、吉田氏からの便りでした。 

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 「われわれには戦争で負けても外交で勝ったという歴史があるんだよ」と語る吉田の言葉に耳を傾ける次郎さん。

 「めざすところはただひとつ。誇り高き日本の再生だ」

 こうしてまた、彼はあらたな戦いに身を投じていきます。


 その後GHQの連絡係として日々必死に戦い続ける次郎さんは、本当にりりしくて心打たれました。 最後の、マッカーサーを叱咤する場面では、敗戦国の人間でありながら決して日本人としての誇りを失わない本物の侍の姿が描かれていましたね(高杉!!)

 気がつくと、まただらだらと感想とも言えない感想になってしまいすみませんm(_ _)m


 今回は、政治の表舞台で次郎さんと深いかかわりのあった人物も描いてみましたので、もう少しお付き合いいただけると幸いです。

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 近衛文麿氏。 このいかにもなお公家さん的高貴さと優柔不断さを兼ね備えた人物を岸辺一徳さんが好演していました。 
 
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 次郎さんの必死のバックアップにもかかわらず、激しい時代の奔流にのみこまれて消えていった悲しい人でした。

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 こちらは、近衛さんの御通夜に訪れた正子さん。 死に顔を見つめる沈鬱な表情の次郎さんと、正子さんの悲しげな横顔の美しさが心に残ります。

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 次郎さんから「親父」と親しみをこめて呼ばれた吉田茂氏。 こちらもまたぴったりな原田芳雄さんが熱演しています。 だみ声といい丸眼鏡をつけた容貌といい、本当に吉田茂が蘇ってきたかのようにそっくりそのままなところが素晴らしかったです。 

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 ドラマとして一番盛り上がりを見せた第二回。 次郎さんもよい表情を魅せてくれて、つい調子に乗ってどこまでも際限なく描いてしまいました。 第三回「ラスプーチンの涙」は少し間を空けてゆっくりとアップする予定ですが、多分今回ほどのコンテンツにはならない予定です(笑) また懲りずにお付き合いいただけると幸いです♪
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白州次郎 第一回 [白州次郎]

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 『白州次郎』を初めて全編通して見たのは去年の秋。

 その後、なんとなく時を逸してきましたが、先月3月末にハイビジョンで再放映されたのを機に、また感想を書きたいという気持ちが再燃しました。  

 思い起こせば、最初見たときは・・・そう、『龍馬伝』で高杉が亡くなったばかりだったので、思いっきり、それはもう思いっきり次郎さんに高杉の面影を重ねて見ていました(笑)

 幼少の頃病弱で何度も死に掛けたとか・・・列強の勢力にさらされて、絶対的窮地に陥っていた日本を必死に救おうとした純粋な心と行動とか・・・戦争に負けても外交で戦いを挑む果敢な姿とか・・・あと、奥さんが「お雅」と「正子」とか・・・似ていませんか? もう偶然と言うにはあまりに重なりすぎですよね(笑) まあ、高杉と次郎さんは、二人とも西行法師の魂の後継者ですから、似ているのは当然なのですけどね。 伊勢谷さんは、本当に魂の双子というべき歴史上の二人の人物を運命的に演じられたのだな~と思います。

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 ドラマは、第二次大戦という激動の時代を生きた、ある白州次郎と言う名の一人の人間の生涯を描いた物語です。 ただ、よく見られるような、歴史的事件や戦争のシーンなどが直接的に描かれることはほとんどありません。

 ドラマの光に照らされてうかびあがるのは、陰影にとんだ主人公の顔や姿です。 彼の内面に燃える炎がゆらめき、悲しみ、喜び、怒りなどのさまざまな感情を照らし出します。 そんな魂をさらけ出して困難な時代と戦う一人の人間の姿を見ているうちに、その生き様とともに、時代の息遣いもこの身にしみこむように感じられる、『白州次郎』とはそんなドラマのように思えました。   

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 それにしても、次郎さんの「育ちのよい野蛮人ぶり」はカッコよすぎですね! 少年時代から車を乗り回す不良少年、アグレッシブで傲慢で、それでも貴公子のような美しく優雅で自由奔放で・・・

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 こちらは、ケンブリッジ時代の次郎さん。 プライドが高くて、向学心が人一倍旺盛なとんがりぶりが楽しいエピソードでした。 イギリスでの次郎さんはホント生き生きしていてまぶしかったですvv

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 次郎さんの少年時代役は高良健吾さん。 強烈な目力がイメージにぴったりでした。 もし『高杉伝』があるのなら、高杉の少年時代はぜひ高良さんに!と思います(笑)

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 これは次郎さんとの出会いのシーンの正子さん。 少しラメが入った黒いドレスが黒猫のように美しかったです。 それにしても、この出会いのシーンは傑作ですね。 のちに次郎さんを余裕たっぷりにからかう正子さんも最初は彼にメロメロだったのですね。

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 次郎さんと正子さんは、本当に似たもの夫婦ですよね。 彼女も誇り高くアグレッシブで自由奔放で・・・ よく似ているから仲がよくてだから喧嘩もガンガンやるよ!ということで、ネイティブスピーカーのような流暢な英語でまくしたてる夫婦喧嘩はホント見ものでした(笑)

 二人それぞれが自分の世界をもっていて、一緒にいる時間は少ないのだけど、互いを心から信頼している、ホント素敵な夫婦で憧れますvv 

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美しい次郎さん、美しい映像にうっとりしていて、ほとんどストーリーに触れていない感想とも言えない感想ですみません(笑)

次回は、第二回「1945年のクリスマス」になりますが、今度はもう少し内容について触れる予定です。 またお付き合いいただけると幸いです♪ 
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